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2009年6月14日 (日)

花火の夜の物語 93

 花火の夜の物語 92からつづく
 僕はYさんと一緒になって排水溝に詰まっている袋を取り除きにかかりました。

 水圧がかかっているので、袋は強く吸い込まれていました。

 詰まっている原因はコンビニ袋だけではなく、さらにコミック雑誌が数枚の袋と袋の間をうめるようになって、即席のダムを完璧なものにしていました。

 僕は、十数センチの深さになっている水の中に手を突っ込み

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 コミック雑誌を引き上げました。
Yさんが、一番下で側溝をふさいでいた大きめのコンビニ袋を勢いよく引っ張りました。

 引き出す瞬間に、また泥水が僕たちの方に降りかかりました。
道路に溜まっていた水は、障害が無くなりギューという音をたてて、地下に吸い込まれていきました。

「こいつも、取らないとな」
そう言って、たっぷり含んで重くなったもう一冊のコミック雑誌を手にとって、側溝から取り除きました。

 さらに勢いよく、水は下水管へと引き込まれていきました。

「うんこれで、問題解決だ!」
安心して僕が叫ぶと、Yさんが眉をひそめてこちらを見ていました。

「えっ、どうした?」
「店長、それはちょっとまずいんじゃないですか?……」
「何が?」

 僕は両手に今引き上げた雑誌を持って、立っていたのですが、Yさんが見ているのは僕の左手の方でした。

 94につづく
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