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2009年4月18日 (土)

ゴールデンウィーク・シャッフル Ⅳ

 ゴールデンウィーク・シャッフル Ⅲからつづく
「SV。できていないものを出せっていっても無理ですから、もう少し待ってあげて下さいよ。僕らのスケジュール提出の期限が11日ですから、その数日前までに坂田君から応援要請をファックスで流してもらうってことでどうですか? それなら僕たちも提出前にヘルプを考える時間がありますから」
「お前そう言うけど、他の店長の意見を聞かずに、

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 そんなこと一人で決めていいのか? それじゃあ大迫あたりから文句が出るぞ」

 それはそうです。別に僕は地区の店長の代弁者でもないし、勝手なことを言える立場ではありません。
しかし、誰がうちの店長全員の意見を代表するかといえば、それは地区のボスであるSVです。

「ですからそこは、SVがそのように決めたということにしていただいて…… それなら誰も文句は言えませんから」

SVは「ふんっ」と鼻を鳴らして、坂田君の方を見ました。

「じゃあ来週の会議までに、お前が調整したスケジュールを持ってこい。それが最終期限だ。もし持ってこれないようなら会議には来なくていいから。その時は俺が乗り込んで、スケジュールを手直しする。そうなったら佐野は、責任とって助手として俺と一緒に来いよ。調整が終わるまで帰さないから」
「ええっ…… そんな……」

 自分からいいだしたこととは言え、僕はすごく後悔しました。
しかし、僕の方に感謝の目を向けている坂田君の前で前言を撤回するわけにはいきません。
それに坂田君も、よもやこの期におよんで約束を違えることはないだろうと思いました。
「坂田。おまえが俺のいうことを聞かなかったんだから、何が起こっても文句言うなよ。ゴールデンウィーク中は、何があっても知らんから」

 「知らんから」と言ったって、坂田君の店もSVの担当店です。
知らんからで済ませられるわけはありませんし、言葉とは裏腹にSVもそこまで冷たい人間ではありません。

 どうしようもなければ、それなりに助けてはくれるはずです。
しかし坂田君は今、そんなことに甘えるわけにはいきません。
 もし最初から甘えるようなことがあれば、その時は本当にSVから見捨てられるでしょう……

「そうだ、佐野。お前今日は店に帰らなくていいから、坂田の店に行ってやれよ。こいつが安心してスケジュール作成に集中できるように」
「僕に坂田君の店のオペレーションを見ろと?」
「そうだよ」
「あのお、僕の店は……」
「それは俺が行ってやる。今日は八木もいるんだろう? だったらだいじょうぶだろ」

 それはそうですが、僕も八木さんに店を見てもらってスケジュールを作ろうと思っていたんですけど……

「坂田の店はお前のうちとは逆方向でかわいそうだから、特別に今日は店に帰らなくていいよ。直帰でいい」
「でも退勤のスキャンをしに店に戻らないと……」
「それは俺が、外出扱いと言うことにしておいてやるから。安心して行ってこい」
「ありがとうございます……」

 いや決してありがたくはないですけど……

 ゴールデンウィーク・シャッフル Ⅴへつづく、かも……

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