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2009年4月26日 (日)

花火の夜の物語 81

 花火の夜の物語 80からつづく
 倒れるまで皿を握っていた彼女ですが、スパゲティとソースは早々に皿からこぼれ落ち床に拡がりました。

 彼女は、けなげにも皿とグラスを手放すことなく、肘で体を支えようとしました。
その根性は見上げたものです。

 しかし彼女が突っぱった肘がついたところにはオイルをたっぷり含んだ、

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 アラビアータのソースが拡がっていました……

 ソースは床の摩擦係数を下げ、彼女が体を支えることを許してはくれませんでした。
彼女は両手を前方に突き出すような姿勢で、ソースの海に胸から突っ込みました。

 彼女の手から離れたグラスは割れ、皿は割れはしなかったものの、倒れかけのコマのように斜めになって、ぐるぐると回転していました。

 フォークはカリカリと乾いた音をたてながら高速で回転し、キッチンの方まで滑っていくのが見えました。

 ソースの上に突っ伏した彼女の姿は、レスキューボードに腹ばいになって救助に向かうライフセーバーのようでした。

 ドアを開けた男子高校生は絶句し、僕も声をかけられず……

 勢いで反対側に180度近く、限界まで開いたドアがゆっくり戻ってきて、彼女の姿を僕の視界から隠してもその残像は僕の目に残っていました。

 時にそうした事件も起こるスイングドアの方を、少し前から八木さんは見ていました。そして再び、腕時計の方に視線を落とし……

 82につづく
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コメント

こんばんは。
今日も寒いですね。

今頃はお仕事中ですね。


投稿: ぱっくん | 2009年4月26日 (日) 19:39

 ぱっくんさん。
コメントありがとうございます。

 いよいよゴールデンウィークも本番です。
上半期は、GWとお盆が勝負を分ける天王山となります。

気合い十分です!

投稿: ばーど | 2009年4月29日 (水) 00:24

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