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2009年4月10日 (金)

花火の夜の物語 75

 花火の夜の物語 74からつづく
「そんなことないです」
「ほうら、やっぱり断定的だ。どうしてそういえる?」
「それは秘密です」

 秘密って…… おい。

 今考えると、思い当たらないこともないのですが、

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 その時はどうして八木さんがYさんのことがよく分かるのか想像がつきませんでした。

 しかし、そのときに思いつかなくてよかったです。
もしそのことが頭に浮かんでいたら、きっとそれを僕は口にしたでしょう。

 そうすればその場に不穏な空気がただようことになったのは間違いないと思います。
うかつに口を開かなくてよかったと思います。

「秘密っていうことはないだろう」
「じゃあ言いたくないってことで……」
八木さんは、にべもなく言い切りました。

 そう言われると僕は言葉も継げず、質問は取り下げるしかありませんでした。
少し気まずい雰囲気がただよったので、僕は少し声を張って言いました

「いずれにしても、今となってはどうしようもないってことか」
「そうですね……」

 八木さんは目を伏せて、また自分の時計に視線を走らせました。

 何か時間を気にしているようだけれど、何なんだろう?
八木さんも僕も、とっくにスケジュールは過ぎているので、店の運営に支障がなければ、本来は帰ってしまってもいいのです。

 長々とここで話しをしていますが別に何の問題もないし、キッチンには副店長もいます。

 しかし彼女には時間を気にする理由があるようでした。

 76につづく
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