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2009年2月 2日 (月)

花火の夜の物語 56

 花火の夜の物語 55からつづく
「だったら次の店に行こう」
八木さんはにこりとうなずきました。
「次のお店に行った店長は、そこにとっても甘そうなイチゴを見つけました。さあ今度はどうします」
イチゴは僕にとって二番目に好きな果物です。
「今度こそ買うと言いたいところだけれど、まだ先に二軒の店があるんだよね?」

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「そうですよ」
「次の店を見てから、場合によっては引き返すというのは?」
「だめです!」
八木さんはきっぱりと言い切り、首を振りました。
「全部見てから、慎重に選べばいいじゃないか」
「店長、これはたとえ話なんですから。お店を移動するっていうのは時間を表しているんですよ。時間は巻き戻しできないでしょ」
彼女はあきれたように言い放ちました。

「それなら聞くけど、その世界の僕は何才だい?」
「五才ぐらいとしましょう」
「それで、そんなチャンスは、どのくらい置きにあるの?」
「一ヶ月か二ヶ月に一回。でも次があるとは限らないんです」

五才の幼児にとって二ヶ月というのは、僕らの一年ぐらいに感じられるかもしれません。
しかも次があるかどうか分からないとすれば、これは究極の選択です。

「それは、迷うなあ……」

 57につづく
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