« スティーブ・オースティン大佐の思い出 | トップページ | 花火の夜の物語 48 »

2009年1月 7日 (水)

花火の夜の物語 47

 花火の夜の物語 46からつづく
 またまた心の中を見透かすようなことをいわれて、僕はあせりました。
このホールリーダーは時々、不可解な能力を発揮して僕を驚かせてくれます。

「そんな事はないよ、面接をする前から決めるなんてありえない!」
実際には、ひとこと言葉を交わしただけで採用を決めることがあるのは前にも書いたとおりです。
一目見ただけで何となく、実際の仕事ぶりが想像できるのです。

 とはいえ、これは長年面接をやり続けて体得した特殊能力であり、その結果には実績もあります。

 しかし、この話のながれでそれを認めると、

 可愛いから、即採用を決めたと思われかねません。

 接客という仕事の特性上、そういう要素も重要であるのは間違いないのですが、ここでそれを言っても誤解されるおそれが十分です。

「そうですか? それにしては面接の時間が短かったですよね」
「いつもと同じだったと思うけど……」
「確かに、かけた時間はおなじだったかもしれないけれど、後半は親に書いてもらう承諾書とか、銀行の手続きのこととか、採用を前提とした話しだったじゃないですか。店長が面接の場で、採用まで決めてしまうのは珍しいですよね。たいていは、後日電話連絡するということにするじゃないですか」
「……」
僕は沈黙しました。
「よっぽど採用したかったっていうことでしょう?」
「だから、違うって」
「じゃあ、面接する前からっていうのは引っ込めるとして、途中で採用を決めたのは間違いないでしょう。どうですか?
「そうだったかもしれない」
「少なくとも、相当に例外的なケースですよね」

 僕はこの有能なホールリーダーが、いったい何を言いたいのか?
どこに話しをもっていくつもりなのか、分からなくなっていました。

 48につづく
 01はこちら

 日付順のインデックスへ
 カテゴリ別のインデックスへ
 TOPページへ

人気blogランキングへ

|

« スティーブ・オースティン大佐の思い出 | トップページ | 花火の夜の物語 48 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/179348/43751802

この記事へのトラックバック一覧です: 花火の夜の物語 47:

« スティーブ・オースティン大佐の思い出 | トップページ | 花火の夜の物語 48 »