« 今年も、新しもの好きは変わらず…… | トップページ | 花火の夜の物語 45 »

2009年1月 3日 (土)

花火の夜の物語 44

 花火の夜の物語 43からつづく
 そんなことでショックを受けていることを他人に知られるのは、高校生の男子にとってはかなり耐え難いことだったと思います。
K君は結構プライドが高い方なので、なおさらです。

「まあ、かっこ悪いのは事実よね」
そんなK君に八木さんの、容赦ない追い打ちがかかりました。

人気blogランキングへ

「ひどいですよ、八木さん」
K君が、たまらずに言いました。
「でも、事実を認めなきゃ。世の中にはもっといい女がいっぱい居るんだから、探せばいいじゃん。この店にだって、けっこういいのがいると思うけどなぁ」
「そりゃそうですけど。でも……」

 僕にはK君の気持ちがよく分かりました。
確かにYさんより可愛い女の子は、世の中にたくさんいるだろうけれど、K君の人生と交差するとは限りません。
こんな時は失ったものが、実際よりもずっといいものに思えるもので、二度と手に入らないものを無くしたような気持ちになるのです。

 しかし僕の限りある経験から言うと、辛いのは一時的なものです。
どんなに大切で、かけがえのないものに思えても、それはそのときの気持ちです。
一定の時がたてば、気持ちも変われば、状況も変わります。
裏返せば、いつまでも同じ気持ち維持することができないという悲しいことなのですが、今のK君のつらさが時間が解決するものだという証拠です。

「それにK君。もし今度のことがなかったとしても、たぶん君たちはうまくいかなかったと思う」
「どうしてですか?」
「いや、何もK君に問題があるって言っているんじゃなくて、むしろ問題はYさんの方だと思うけど……」

 45につづく
 01はこちら

 日付順のインデックスへ
 カテゴリ別のインデックスへ
 TOPページへ

人気blogランキングへ

|

« 今年も、新しもの好きは変わらず…… | トップページ | 花火の夜の物語 45 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/179348/43658455

この記事へのトラックバック一覧です: 花火の夜の物語 44:

« 今年も、新しもの好きは変わらず…… | トップページ | 花火の夜の物語 45 »