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2008年12月20日 (土)

花火の夜の物語 42

 花火の夜の物語 41からつづく
「逆に聞かれましたよ。K君、君たちこそ本当につきあっていたのかって」
「実際のところ、どうなの」
「僕は付き合っていたと思いますけど…… でもわかんなくなっちゃいました」
K君は遠い目をしてつぶやきました。

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 僕らの時代からすると、環境も世間の常識も激変していますから、彼らの行動はよく分からないときがあります。
これでも同年代の人間に比べれば彼らに接する機会は格段に多いはずなのですが。
同級生の中でも、日常的に高校生たちと話す機会がある者は、教師になった者を除いて皆無ですし。

「Yさんが僕の彼女だと、思えたときもあるんですけど。今考えると、少し実感がなかったかもしれません」K君は言葉を続けました。
「その、Yさんが彼女だと実感できる時って、たとえばどんなときだったの?」
「それは…… そのう……」
僕はただ素朴な疑問を口にしただけですが、八木さんからにらました。
「それは説明しなくていいから。でも何となく不安に感じていたってことでしょ」
「そんな感じです」
「そういう感じがしたのは、いつから?」
「覚えてないです。YさんからOKをもらったときは、舞い上がっていましたから気づかなかっただけで、もしかしたら最初からそうだったのかもしれません」
「K君、それは寂しいなあ。そんなことないだろ」
「そう思いたいですけど」
「K君、それは今さらどうでもいいでしょ。どっちにしろ壊れちゃったんだし」
「八木さん、きついです」

 43につづく
 01はこちら

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