« おせち | トップページ | スノーランド »

2008年12月17日 (水)

花火の夜の物語 41

 花火の夜の物語 40からつづく
「振られたってS君が言ったの?」
僕にとっては意外な話しでした。
「はっきりそう言ったわけではないですけど、そんな意味のことを…… というよりほんとうは付き合ってはいなかったって……」

人気blogランキングへ

「よく分からないな」
「SさんはYさんと、あの後何回か二人で会ったらしいですけど……」
「あの日っていうのは、花火の日?」
「そうです」
「それって、付き合っていたってことじゃないの?」
「だから化石時代の人は口をはさまないでって言っているでしょう」
 八木さんが、手で僕を制しながら言いました。

 さすがに僕も不機嫌になって八木さんをにらみました。
「なんだい、人を年寄り扱いして。だいたい化石時代って何だよ。そんな時代は無いよ。それを言うなら石器時代の間違いだろう?」
「まあ、それはどっちでもいいとして、K君。Sさんは何て言ってたの?」
八木さんは僕の言葉を見事にスルーして、K君の言葉を待ちました。
「花火の日の、二日後に車で出かけたそうです。Yさんから、行こうって言い出したらしいです。Sさんは、また家の車を使わせてもらったそうです」

 K君はどこに行ったかは訊かなかったそうです。
しかし、S君とYさんが店以外で会ったのは、それを含めて3回だということです。
僕も含めて全員が、YさんとS君は当然付き合っていると思っていましたが、どうも事情は少し違ったようです。
スケジュール的にYさんとS君はすれ違いのシフトなので、二人の店での様子を見ることはあまりありません。
そのせいで誰も気づかなかったし、あえて訊こうとする人間もいなかったので、皆勘違いをしていたようです。

「じゃあ君たち以外全員、勘違いをしていただけってことか?」
僕は首をひねりました。
「Sさんは、自分も勘違いしていたって言ってました」

 42につづく
 01はこちら

 日付順のインデックスへ
 カテゴリ別のインデックスへ
 TOPページへ

人気blogランキングへ

|

« おせち | トップページ | スノーランド »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/179348/43468637

この記事へのトラックバック一覧です: 花火の夜の物語 41:

« おせち | トップページ | スノーランド »