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2008年11月25日 (火)

迷宮のアマゾン 4

3からつづく
 翌日安野くんはコンビニに連絡をしました。

 アマゾンからはメールが届かなかったからです。
電話で安野くんが状況を聞くと、コンビニのオーナーはいろいろと言い訳をしました。
何度も同じことを言うので、一向にらちが明かなかったらしいですが、総合するとこういうことでした。

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○ 一昨日の午後に、恐らく品物は着いたと思われるが、はっきりとはしない。
○ 受け取った高校生は、その場では確認したが実際に何個荷物があったかは覚えていない。
○ 昨日はその他に数件アマゾンの荷物があったので、渡しまちがいがあった可能性はあるが、品物が違うという申し出はなかったし、あまっている荷物もない。
○ 1人のお客さんに二つの荷物を渡してしまった可能性はあるが、そういうことが起こるような小さなパッケージだったのかどうか誰も覚えていない。
○ 渡し間違いについては防犯ビデオの画面を確認したが、やはりはっきりとしなかった。

 要するに何も分かっていなし、荷物も見つかっていないということです。
アマゾンへの問い合わせはどうなっているのかと聞くと、オーナーは言ったそうです。

「いやあ、それはに私も困っているんです、なかなか連絡がつかなくて…… 大体、私はこんな面倒な受け渡し業務はやりたくなかったから、もともと反対だったんですよ。全然得にならないし。やめられるものなら、やめたいぐらいなんですよ」
オーナーの言葉は、いつの間にか被害者になったような口ぶりだったそうです。

 それを聞いて安野くんの心には、いったん冷めかけていたコンビニに対する怒りがふつふつとこみ上げてきました。
「そんなことは、会社の方針なんだから従うしかないじゃないですか、仕事なんだから。それが嫌なら、別のコンビニチェーンに鞍替えするか、個人で営業するしかありませんよ。引き受けた仕事には責任があるんじゃないですか。それに昨日ずっと待っていたのに何で連絡してくれないんですか。とりあえず、どうなったかだけでも当日のうちに電話するのが筋じゃないですか?」
「いやあ、そう言われても…… それに、お客さんは私が裏にいるうちに帰ってしまったじゃないですか。そうなると、電話番号は個人情報なのでアマゾンの方は教えてくれませんから、こちらとしてはどうしようもないんです」

 

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 5につづく

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