« F1と、アンチョビと、手焼きピザ Ⅱ | トップページ | 花火の夜の物語 24 »

2008年11月 4日 (火)

花火の夜の物語 23

花火の夜の物語 22からつづく
 YさんとK君が別れてしまったということだけ言って、八木さんは店の方に走っていきました。

 正直、何となく予想していた結果でしたが、現実のものになるとK君がかわいそうでなりません。
責任の一端は僕にもあるかもしれないのですから……

 八木さんは店の入り口まで戻ると、こちらを振り返り両手を口に当てて何かを叫びました。
しかしそれは風に吹き消されて、

人気blogランキングへ

 僕には届きませんでした。
もともと聞こえることは、期待していなかったのかもしれないです。

 それから一週間、何回かYさんと一緒に働きましたが、その様子はいつもとまったく変わらず、何事もなかったようでした。
K君も、少し元気が無いようでしたが普段通りに軽口も叩き、表面上は明るい高校生男子のままでした。
二人とも高校生ですから、同じシフトで働くことも当然あります。
その週は二人とも午前中からのシフトで働いていました。
夏休みで主婦が休みを取っているからです。

 しかしまるでYさんとK君が付き合っていたことは、無かったことのように店は流れていきました。
ただ彼らの様子がどうあれ、周りの人間が妙な緊張感を持って接していたことは確かです。
決して、話題にできないことがあるのですから。

 みんなYさんとK君と一緒に休憩に入ることを恐れていました。
僕が行けと行っても、「後がいいです」といって、嫌がりました。
無理やり行かせましたけど……

 そんな回りの心配をよそに、YさんとK君は一緒休憩に入れば会話もしていて、みんな不思議に思っていました。

 ただひとつの救いは、もう一人の当事者S君のシフトが22時からの深夜だったので、三人が顔をそろえることが無かったことです。

 24につづく
 01はこちら

 日付順のインデックスへ
 カテゴリ別のインデックスへ
 TOPページへ

人気blogランキングへ

|

« F1と、アンチョビと、手焼きピザ Ⅱ | トップページ | 花火の夜の物語 24 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/179348/43015014

この記事へのトラックバック一覧です: 花火の夜の物語 23:

« F1と、アンチョビと、手焼きピザ Ⅱ | トップページ | 花火の夜の物語 24 »