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2008年4月12日 (土)

モノレールの漂泊者 PART 23

 PART 1はこちらです
 僕はお巡りさんがここにいる理由がやっと分かりました。
つまりは、その行方不明のに200万円について何か知っていることは無いかということを探りにきたのです。

 そんな不確かな情報で正式に警察が動くとは思えないので、おそらくはこのお巡りさんが
家族に頼まれて好意で調べているのでしょう。
そんな事は警察の内規に触れないのだろうかと僕は心配しましたが、この人の良さそうなお巡りさんは意に介していないようでした。

「で、その行方不明の200万円にうちの店が関係していると?」

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「いえ、そういうわけではありません、しかし、この店に来たのは家を出た翌日です。家を出たのはすでに夕方だったらしいですから、次の日にこの店に来るまで……」

 そういってお巡りさんはぼくの渡した伝票のリストに目を落としました。
「これによると最初の伝票は、12時35分に発行されていますね。彼女の自宅から新幹線の駅までの所用時間から考えて家出当日にこの場所まできたとは考えにくいです。とすると翌日、つまりこの店に始めて姿を現した当日の早朝の新幹線でこの土地まで来たということです」

 新幹線を降りたT駅からここまでの時間を考えれば、12時35分にこの店にいたということは、ほとんど寄り道をする時間はなかったはずです。

「いつ200万円もの大金を使ったんでしょうか?」
お巡りさんは首をかしげました。
「それは僕には分かりませんよ。確かにこの土地で、お金を使う余裕はなかったかもしれません。でも新幹線に乗ったのが家出の次の日だとしたら、家出当日の夜があるじゃないですか。地元で使ったのかもしれないですよ」
「彼女の地元は田舎です。200万円ものお金を一晩で使う場所は限られています」

 それをいうならこの土地に来てからの方が、お金を使うチャンスはなかったのではないかと思いました。
そんな朝早くから大金を使ってしまえる場所なんて、強いていえばギャンブルぐらいです。
しかし、それは考えにくい気がしました。

 自分の地元でもお金を使わず、この土地に来てからも使う機会はなく、ほぼ寄り道をする暇もなく店に入店しその後一週間もの間一歩も店内をですにいたわけですから、どこでお金を使ったのかまったく分かりません。
しかし、これは常識的に考えた場合の話しなので思いもかけない使い道があったのかもしれません。

「つまりこの店に来るまでと、店内にいた時間、そして店を出てからのどこかで使うなり無くすなりして200万円が消えたわけです。この中で一番長いのはお宅のお店に在席していた時間ですから一応お話をお聞きしようと思ってお伺いしたしだいです」

 僕は非常に気分が悪かったです。

 モノレールの漂泊者 PART 24につづく

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