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2008年4月 2日 (水)

モノレールの漂泊者 PART 21

 PART 1はこちらです
 地方銀行の帯封の付いたままの現金「500万円」を持って、ずっと店に居続けたお客さん。
そんなにお金を持っていたのに、ホテルにも泊まらずファミレスで過ごした一週間。

 挙げ句の果てに雪の中、モノレールの駅前で倒れて病院に運ばれるという理解しがたい行動をとった不思議な人です。

 あの後どうなったかというと病院に行きはしたものの特に異常はなく、点滴をうっただけで元気になったそうです。
万一のこともあるので、その日は病院のベッドで過ごしたということですが、

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 その間に聞き出した名前などから警察が身元を確認したそうです。

 その女の人については新幹線で2時間ほどかかる地方都市で家出として捜索願いが出ていたのが判明しました。
その日のうちに親族が迎えに来て連れて帰られたましたが、本人はかなり抵抗したようです。

 彼女は数年前から鬱病を患い、やがて病状が悪化し、2年前に仕事を辞めてからは家に引きこもる毎日が続いていたそうです。
それが十日ほど前に突然姿を消してしまったらしいのです。
持っていた現金は本人が在職中に貯めたお金で、家出当日にほぼ全額が引き出されていました。

 店で中田さんが見た現金の束は、そのお金だったということです。
僕は家出の原因とかについて詳しく聞きたい気持ちもありあましたが、どうせ答えてはくれないと思い口には出しませんでした。

 鬱病を患っていたとすれば店での奇行も何となく分かるような気がします。
しかし全額貯金をおろしたのなら、使うつもりだったというのが自然な解釈で、やはりファミレスに一週間も居続ける理由が分かりません。
その間、彼女は必要最小限のお金しか使っていません。
一切店の外には出ていないのですから、一日にせいぜい2000円程度しか使っていないはずです。

 ホテルに泊まるなり、旅館に泊まるなりしておいしいものを食べればいいと僕は思います。
(ファミレスの料理もおいしいですが……)

「500万円も持ってたのなら、ちゃんとしたところに泊まればいいと思うんですけどねえ」
僕は思わず、そう口に出しました。

 それを聞いてお巡りさんは持っていた手帳をぱたりと閉じて言いました。
「ところがですね、持っていたお金は500万円ですが、銀行からおろされたのは700万円なんです」

 モノレールの漂泊者 PART 22につづく 

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