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2008年3月24日 (月)

○○字以内で回答せよ

 僕は字が下手だ。
コンプレックスと言ってもいい。
中学生の頃にはすでに、きれいな字を描くことを放棄していた。

 それは練習するのが嫌だったからだ。

 幼い頃僕は、習字教室から脱走して公園での草野球に走ったことがある。
親は当然怒って僕を問い詰めた。
しかしやがてあきらめた。
たぶんその頃から運命は決まっていたのだろう。

 僕は上手に字を書くことはあきらめたが、せめて記号としてわかりやすい字を描くように努めた。
しかし習字の神様は、筆記式試験の時に僕に罰を下した。

 僕は自分で言うのも何だが、

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 「○○字以内で回答せよ」というような問題は得意だった。
うぬぼれでなく、平均以上。おそらく上位の実力があったと思う。

 しかし、悲しいことに回答欄に僕の考えた文章が収まらない。
特に縦書きのときは、悲惨だ。

 きれいな字を描くということは一画一画のバランスを考えて、文字全体の整合性を取ることだと思う。
一つの文章全体のバランスも重要だ。

 書く前に全体をイメージしてそれを紙の上に写し取る。
大げさに言えば、一画目をかいた瞬間に美しい文字列になるかどうかは決まっている。
書きながら、次の筆をどこに下ろすか考えているようでは決してきれいな字は書けない。

 美しい文字を書くには明確なイメージと計画性が必要なのだと思う。

 僕にはそのどちらも欠けている。

 だから「僕のこたえ」は、文字が大きすぎて回答欄からはみ出したり、逆にちまちまと書きすぎて不自然に余白を残したりする。
前半と後半で字の大きさが、倍ほども違うことも珍しくない。

 80年代の終わり。
ワープロという夢の機械が彗星のごとく現れ、僕の救世主となった。
その後ワープロは死滅したが、ワープロソフトという形でパソコン上にその血脈を残している。

 今では仕事上でもプライベートでも手書きの必要性はどんどん薄れている。
そして、字を書かなくなったおかげで以前にもまして字が下手になってしまった。

 現在も残っている手書きでなければならない事例は、その多くが重要かつ長く保存される書類上に記される。
おそらく僕よりも寿命が長いものもあるだろう。

 僕は再び字の練習をすることにした。
それは今までとは少し違ったかたちのものとなった。

 「美文字トレーニング」
まだ使い始めたばかりで、そのほんとうの実力は不明だ。

 だが、ひょっとしたら少しはましな字が書けるようになるのではないかという、淡い期待を抱かせてくれるソフトだ。
三ヶ月も経てば、結果はでるだろう……

 小学生時代の過ちを取り返す、最後のチャンスだ。

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