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2008年2月22日 (金)

モノレールの漂泊者 PART 7

 PART 1 はこちらです
 20分ほどしてお金の計算を終えた僕が休憩室に行くと、中田さんと相田君がまだしゃべっていました。
「何だ、まだ帰ってなかったの?」
「えっと、原付を持って帰るかどうか迷っているんです。雪が積もってるから乗っては帰れないし。かといって置いて帰ると明日の朝困るし……」

 なるほど、それなら雪が積もり始めた時点で彼女を帰してあげればよかったと思いましたが、あいにくその日はどうしても仕上げなければならない仕事を抱えていました。
当時僕は、

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 副店長でしたが、スケジュールを作っていました。
その日はスケジュールの掲示期限だったのです。

「ごめん、早めに帰してあげればよかったな」
中田さんは飲んでいたドリンクのカップを洗い場の方に持って行きながら言いました。
「いいんです、1日丸ごと休みにしてもらえるならうれしいですけど。出勤してしまったんですから、早めに帰るより時給を稼いだ方がいいです」
なるほど、そういうものかなと僕は思いました。

「じゃ、お先に失礼します。原付はおいてかえりますから」
そう言い残して中田さんは雪の降る街に出て行きました。

 残ったのはキッチン担当の相田君と僕の二人だけでした。
5時に営業が再開になるので、最低限キッチン一人、ホール一人は残しておかなければなりません
相田君はその犠牲です。
「あー、俺も帰りたいなー」
相田君のつぶやきを無視して、僕は宣言しました。
「さっ キッチンの掃除をはじめるぞ」

 営業が止まって、キッチンの火が消えたときでなければ清掃できない箇所をこれから清掃するのです。
オーブンの内部とか、ガスのバーナー部とか、あるいは排気ダクトのフィルターとか……
店は営業していなくても、その間にやらなければならない仕事は普段より多くて辛いぐらいです。
ホールには一切出られないので、清掃箇所はキッチンとバックルームに限られます。

「じゃあ僕は洗い場の床から始めるから、相田君はオーブンから手をつけてよ。洗い場が終わったら、排気フィルターを一緒にやろう」
「∠(@O@) ビシッ!」
中田君は電源を落とし、あらかじめ扉を開放して冷ましてあったオーブンに向かいました。

 その時、バックドアのチャイムが鳴りました。
業者さんかなと思い鍵を開けると、帰ったたはずの中田さんが血相を変えて飛び込んできました。

「マネージャー、モノレールに幽霊が……」

  モノレールの漂泊者 PART 8につづく

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