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2008年2月20日 (水)

モノレールの漂泊者 PART 6

 PART 1 はこちらです
 タクシーを呼ぼうかと声をかけた僕の方に、彼女は振り向いて不思議そうな顔をしました。

「タクシー? どうしてですか?」
「えっ どうしてって言われても……」

 まさか行くところがあるのですかとも問えないので、僕は黙ってしまいました。
彼女は、

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「タクシーは呼ばなくても結構です」
それだけ言うとドアに手をかけました。
「このへんには公衆電話もありませんよ」
彼女は、もはやその言葉には応えず、そのまま外へと出て行きました。
雪は相変わらず降り続けていました。
積雪

「出て行っちゃいましね」
後で見ていた中田さんがポツリと言いました。
「うん」

 時計は2時になり清掃の業者さんが店内に機械類を持ち込んできました。
責任者が、
「それでははじめさせていただきます。4時半頃までには終わらせようと思っていますが、気温が低いですから、ワックスのワックスの乾燥に時間がかかるかもしれません。5時には確実に終わらせますから」
「お願いします」
責任者に軽く頭を下げてレジの方に行き、僕は現金の入った引き出しを取り出しバックルームに向かいました。

「マネージャー、あのお客さん、どこに行ったんですかね?」
中田さんのことばを聞きつけ、キッチン担当の大学生の相田君が首を突っ込んできました。
「なに?あのお客さんって」
中田さんが事情を説明すると、相田君は言いました。
「マネージャー、それはまずかったんじゃないですか。まだ雪降ってますよ」
「そんなことを言っても、向こうが余計なお世話だと言っているのに、これ以上はどうしようもないよ」
「それはそうですけど」
相田君は僕の言い訳にうなずいて、窓の外を見ました。
「ありゃー、キッチンにいたから分からなかったけど十センチ以上積もってますね」
僕はそれに軽くうなずいて事務室に入りました。
売上金の計算をするためです。

  モノレールの漂泊者 PART 7につづく

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