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2008年1月31日 (木)

マクドナルド店長の戦い(東京地裁判決について) Ⅲ

 会社側が残業代を払わない理由の一つとして、
「店長が残業しなければならなくなる原因は、店長自らの管理能力の無さに起因しており、そうしなければならないような店を作った店長自身に責任がある」
というものがあります。

 うまく運営をすれば、残業などしなくてもよい体勢が組めるのだから、それができないのは自己責任というわけです。

 この意見には大きな矛盾があります。

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 ずいぶん前に、店長の業績評価は予算に対する達成度で計られることを書きました。
売上が予算に対して何パーセントか?
利益が予算の何パーセントだったか?
これだけではありませんが、要するに予算に対する比較で評価されます。

 となると、課される売上予算は低い方が良く、経費の予算は多い方が良いということになります。

 経費の中でも重要な部分を占めるのが人件費ですが、大きく分けて社員の人件費と、パート・アルバイトの人件費にわけられます。

 この社員の人件費予算を組む場合に、事前に平社員の残業代を含んだ額で計算します。
要するに最初からある程度残業が必要なことを見込んでいるわけです。
大多数の店はそういう状態ですから、あまり実情と乖離した予算を作っても仕方がないので、そうなっています。
会社もそれは認めているわけです。

 平社員が残業してがんばっているのに店長や副店長が定時で帰るわけにはいきませんから、当然のことながら残業します。

 ということは、平社員の残業を事前に見込むのであれば、当然ながら店長も残業することを予定していると考えるのが自然でしょう。

 最初から残業することを見込んでいるのに、それを店長の能力不足に原因があるとする会社の見解は、妥当とは言えないと思います。

しかし、 極一部の残業をしなくても運営できる店舗を(あるかどうかさえ怪しいですが……)基準にして、それを実現できないのは店長の能力不足であり、勤務時間をコントロールするのは自分の責任である。
よって、残業代は発生しないというのが会社側の意見なのです。

 特に実現が非常に困難な目標を基準にされて苦しんでいるのは、売上の低い店舗の店長です。
その多くは若手の店長です。
彼らの希望の火を閉ざさないためにも、外食各社は考えを見直す時期に来ているのではないかと思います。

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