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2007年2月18日 (日)

ワンコイン・ボールペン 1

ある日、僕はスケジュール作成が長引き深夜2時ごろまで店に残っていました。
一段落ついたところで、座っているのにも厭きたのでフロアの様子をうかがいに行きました。
一人で、フロアを担当しているスタッフを休憩に入れてあげようと思ったからです。
最近は人件費の管理が厳しく、スタッフには苦しいスケジュールもお願いしている手前、たまには点数を稼いでおく必要があります。

「遠山君、しばらく僕が店を見ているから、休憩に行っておいでよ」
僕がそういうと、遠山さんは嬉しそうに言いました。
「さすが店長! そう言ってくれるんじゃないかと密かに期待していたんですよ。ありがとうございまーす」

遠山さんはコーラを入ったグラスを片手に、いそいそとバックへと下がっていきました。
全く調子がいいもんですが、ありがとうと言われて悪い気はしません。

店内の様子を見渡すと、

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お客さんの姿はまばらです。

僕はそれとなく、店内を歩いてどんなお客さんがいるのかをチェックしました。

禁煙席の一番奥に、たくさんの参考書をテーブルに広げている女の人がいました。
法律系の試験を受けるための勉強をしているように見えました。
僕も大学で法学を学んだので、持っている本を見ればだいたいどんな試験を目指しているのか分かります。

年齢はよく分かりませんでしたが、その時間に勉強しているのですから、社会人ではなかったと思います。
落ち着いた雰囲気で、時々左手に持ったペンで髪をかきあげながら考え込む様子はなかなか魅力的でした。

しばらくして、その女の人が僕の方にやって来て言いました。

「あのう、マッチと灰皿を貸していただけないでしょうか?」
僕は、ちょっと当惑してしまいました。
彼女がタバコを吸うからではなく、彼女の座っている席が禁煙席だったからです。

僕は、灰皿とマッチを用意すると彼女のほうに戻って言いました。
「お客様、あいにくあちらの席は禁煙席です。タバコを吸われるのでしたら、別の席をご用意しますので移動をお願いしたいのですが・・・」

僕はさっき客席を巡回したときに、彼女の席にたくさんの参考書が広げられているのを見ていました。
それをすべて持っての移動は大変そうです。
そうすると彼女は言いました。

「いえ、タバコを吸うわけではないので、できれば今のままの席でお願いします。ご迷惑はおかけしませんから」

タバコを吸うわけではないが、灰皿とマッチが必要だと彼女は言っているのです。
僕には、その意味するところが分かりませんでした。
彼女は、軽く頭を下げると自分の席へ戻っていきました。

   続きは明日アップします(眠くて限界です)

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