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2007年1月10日 (水)

成人式と写真館と、サービス券 PART 2

  PART 1 から読むにはこちらへ

成人式の式典が終了する頃、通常のお客さんですでに店内は一杯になっていました。
派手な着物を着て店内で騒ぐ若者は当時もいました。
最も困ることは店内が同窓会状態になって、席を移動するお客さんが増えることです。
久しぶりに会った友人もいることでしょうから、多少のことは大目に見てあげたいのですが、こちらとしては料理をどのテーブルに持って行っていいか、分からなくなってしまします。
能力の高いウェイトレスほど、こういう時はパニックになります。
自分のフロアの料理を、どのテーブルの誰に持って行けば良いのか、彼女たちは覚えています。
テーブルに着いてから、誰がどの料理を食べるのかお客さんに尋ねる必要がありません。
だからこそ、ピーク時にも効率よい動きで対応できるのです。
しかし席を移動されると、

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テーブルと料理をしっかり覚えていることが逆にマイナスになります。
隣の席等ならまだましですが、全然離れた席に移動されたりするとお手上げです。
能力の高い人ほど多くのテーブルを担当させられています。
それを、彼女たちは自分の能力で補って仕事をこなしています。
無駄のない動きが絶対に必要なのです。
ではそういう時に新人や経験の少ないウェイトレスは、もっと酷いことになっているかというと、これがそうではありません。
もともと担当しているテーブルが少ないし、テーブルの把握もできていません。
それでも何とかなるのは、店長や副店長の僕が常に目を光らせて、つぶれそうになったらワンポイントでフォローして立て直しているからです。
しかし信頼している人間は、ついつい目を離しがちです。
そうすると気づかないうちに意外なところから、ホールの崩壊が始まります。
満席フル回転の状態では、絶対にホールをつぶさないようにすることが大切です。
どこか一角でも完全につぶれれば、やがて店全体に波及します。
キッチンも例外ではありません。
料理の運び間違いなどがあると、作り直しをしなければならないからです。
ギリギリで持ちこたえていれば、みんなにがんばる気力が出てきます。
しかし、もうどうやってもだめだと思った瞬間、身体も頭も動かなくなってしまいます。
料理は出なくなり、たとえ出ても運べず、テーブルのバッシング(片づけ)もできなくなります。
当時の僕は副店長として、満席ウェイティング状態のホールをいかに効率よく回して、単位時間あたりの売り上げを上げるかに命をかけていたと言ってもいいでしょう。
しかしサービスをおざなりにしたわけではありません。
それをやると苦情の発生を招き、その対応に自分が縛られてしまいます。
お客さんに謝罪しながら、背後でゆっくりと崩れていく店を感じ、自分の無力を嘆いたこともあります。
最近はそこまでのピークを迎える店が少なくなってきたのは寂しい限りです。

  PART 3につづく

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