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2007年1月27日 (土)

スーパー・アルバイター PART 22 深夜のドン 10

    PART 1から読むにはこちらへ

すでに前回の話を覚えていてくれる人はあまりいないと思いますが、この項は完結してしまわないと気持ちが悪いので続けます。

深夜の「ドン」武内君と話をするために深夜シフトに入った僕は、彼からある勝負を持ちかけられました。
二人でキッチンに入り、入ってくるオーダーを1回読み上げるだけで記憶して作業を進めるというものです。
先にオーダーを間違えたり、次に何をすればよいか分からなくなった方が負けということです。

客席には店内改装の作業を終えた、パチンコ店の従業員の団体20名が入っています。
テーブルは5テーブル、合計のオーダー数はおそらく30を超えるでしょう。オーダーの書かれたチェックを読み上げるのは、二人のうちのどちらかが担当するわけですが、

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武内君は、その役目は僕に敬意をはらって譲るといいました。
やはり、目で見るのと耳から聞くだけでは頭に残る度合いが違います。
勝負が始まるまで、これは自分に有利に働くと思っていました。

次にポジションですが、これは僕が武内君に言いました。
「ポジションは、武内君が選んでいいよ」
「分かりました」
武内君は、オーブン側を選びすぐに自分のテリトリーの手直しを始めました。
ピーク時にオーダーを遅滞なく上げるには、ピークとーピークの間の準備が大切なのです。
高校生などは、ピークが過ぎると安心して力が抜けるようですが、そこで次のピークに向けて食材を補充したり、周りをきれいにしたりすることが肝心です。
これを怠ると、次は小さいピークでもつぶれてしまいます。

武内君は、ホールの従業員にオーダーが決まるまでもう少し時間がかかりそうだと聞いて、不足しそうな食材の補充を素早く始めました。
そして、何種類かの食材を使用目的に合わせて切り置きをしました。
フライヤーの温度を確かめ、ボイル機の温度を上げ、カッティングボードとナイフを拭き上げて、準備万端の様子です。

対して僕はと言うと、すぐには何をしたらいいか分かりませんでした。
まだまだ、たいていのアルバイトに負ける気はしないのですが、久しぶりにキッチンにはいると勘を取り戻すまでに少し時間がかかります。
しかし勝負はすでに始まっています。
悠長なことはいっていられません。

そんな僕の心を見透かすように武内君が言いました。
「店長のサイドは、さっき補充しましたから足りなくなるものはないと思います。店長はオーダーだけ上げてもらえばいいです」
くそっ、生意気な!
僕はそう思いましたが、これは武内君の陽動作戦だったのかもしれません。

  PART 23 につづく

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