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2007年1月 4日 (木)

カテーテル・アブレーション日記 PART 07 宣告、WPW症候群

  PART 1 から読むにはこちらへ

エコー検査が終わった僕は、再び診察のため待合室に行きました。
30分ほどで順番が回ってきて、僕は心臓の専門のドクターに初めて会いました。
「初めまして、芳賀と申します。まず、心臓の音を聞かせてもらいましょうか」
そう言って芳賀ドクターは、僕の胸に聴診器をあてました。
聴診が終わると、芳賀先生はレントゲン写真、エコー検査と、ホルター型心電図の解析結果を見ながら、僕に質問しました。
「佐野さん、今日の調子はどうですか?」
「特に悪くもありません。すぐに脈が速くなるのは、いつものことですから」
「ホルター型心電図を付けている間に、特に苦しくなったことも無かったわけですね」
「はい、そうです」
「ご家族に心臓病を患った方はいますか?」
「父が拡張型心筋症に20年ほど前になりました。今は薬で落ち着いていますが・・・」
芳賀先生は、僕の答えを聞くと、

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レントゲン写真を指さして、説明を始めました。
「まずレントゲンですが、身体を2方向から撮影しました。これによって何が分かるかというと、心臓の大きさが分かります。佐野さんの写真を見ると、心臓の大きさは標準的なものです。ですから、お父様のような拡張型心筋症ではありません。他にも特に注意すべき所見は見あたりません」
自分の心臓に異常を感じてから、密かに疑っていた病気ではないことを知って少し安心しました。
今は薬も良くなっているようですが、20年前は平均余命3年、悪化すれば心臓移植しか方法がないと宣告されました。
医療関係のドラマなどに出てくる、「バチスタ手術」が行われるのもこの病気です。
現在では診断後5年生存している人は53%、10年生存は22%とされているそうです。

最悪の結果は避けられそうだと思い、気が緩みかけた僕に先生は言いました。
「次にエコー検査の結果ですが、残念ながら異常な点が見られます。佐野さんは肥大型心筋症と思われます」
安心しかけていた僕は、少なからずショックを受けました。
「先生、肥大型心筋症ってどういう病気ですか? 拡張型心筋症とは違う病気なのですか?」
日本語の語感としては、「拡張型」と「肥大型」は似たようなものです。
肥大型心筋症という病気を知らなかった僕は、とまどいました。
「難しいことは抜きにして、分かりやすく説明します。
拡張型心筋症は心臓が外側に大きくなる病気です。それにより心筋が薄くなり収縮力の低下が見られます。自覚症状としては動悸や呼吸困難が現れます。
肥大型心筋症は、これとは反対に内側に向かって大きくなる病気です。心臓全体の大きさは変わりませんが、心筋が肥大化して拡張型心筋症とは逆に分厚くなります」
先生がレントゲン写真を見て、心臓の大きさには異常がないといった意味が分かりました。
さらに先生は続けます。
「正常な場合心筋の厚さは10ミリ前後ですが、佐野さん。あなたの場合はその倍近くあります。もう少し詳しく言うと閉塞性肥大型心筋症ということになります。肥大した心筋が血液の流れを妨げるので、それが息苦しさとなって現れるのです。
それから、先ほど拡張型心筋症ではないといいましたが、まれに「肥大型心筋症」から「拡張型心筋症」に変化する場合もあります」
先生の言葉が、僕の心を揺さぶります。
「しかし、肥大型心筋症だけならそれほど問題ではありません。それよりも問題なのは、ホルター型心電図の結果の方です」
そうそう言って芳賀先生は、ホルター型心電図の解析結果を手に取りました。
「佐野さん、あなたの場合、病気は肥大型心筋症だけではありません。WPW症候群の疑いがあります。この二つがあると突然死の原因にもなりますので注意が必要です」
僕はこの時まで、あわよくば投薬だけで済んでくれるのではないかと期待していました。
しかし、結果はそうなりませんでした。
先生は僕に宣告しました。

  PART 08 につづく

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コメント

はじめまして。
以前、ずっと読ませていただいていました・・。途中で更新されていらしゃらなかったので、お休みされているのかなぁと思っていました。
いろいろなことがおありだったのですね・・。
私はこちらのブログを拝見させていただいて、ファミレスで働いていらっしゃる方への考えが変わりました(決して軽んじていたわけではないのですが・・・)そこまで徹底されているとは思わなかったのです・・。いつもとても楽しく読ませていただいています。
これからもブログの更新楽しみにしています。どうぞお体お大事になさってくださいね。

上記urlは自己紹介的な気持ちで今回だけ入れさせていただきました・・。すみません・・。

投稿: わこみ | 2007年1月 5日 (金) 19:07

わこみさん。
コメントありがとうございます。

特に明記してありませんが、このブログは基本的にリンクフリーです。
ご自由に、URLでもリンクでも貼ってください。
(アダルト関係以外は)
むしろ名前のないコメントよりも、うれしいです。
こちらから、訪問することもできますし。

しかしコメントがあると記事を書く励みになります。
他のブログを訪問して、コメントしたりということを、全くしないせいか、最近全くコメントがないので寂しく感じていました。
まぁ長らく休んだせいで、読んでくれる人も前よりかなり減ってしまっているわけですが・・・

投稿: ばーど | 2007年1月 7日 (日) 01:17

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