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2006年12月22日 (金)

スーパー・アルバイター PART 21    深夜のドン 9

  PART 1から読むにはこちらへ

僕は、左右どちらのサイドに入った方が有利になるのか考えてみました。
ファミレスのキッチンで働いたことのない方には分かりにくいと思いますが、キッチンでは全ての人間が同じように忙しくなるわけではありません。
ホールでもピーク時には同じことが起こり、適切なリーダーの指示がないと全体が崩れてしまうことは以前書きました。
ホールでは、入客のスピードや偏りによって負担の差が発生しますが、キッチンではオーダーの偏りが大きく影響します。
キッチンの中は、

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前面に食材を保管する引き出し式の冷蔵庫や、数多くの食材を冷やしたまま並べるための器機があります。
そして、後方に調理器具が並んでいます。
グリル板、オーブン、ボイル機、バーナー、フライヤー等です。
基本的に両サイドの人間は、自分の前面の食材と後方の調理器具を使う料理を担当します。
昔は今より(調理作業が)単純な料理が多かったので、担当はかなり明確に分かれていました。
しかし今は、何段階にも調理過程が分かれている料理もあるので、食材や調理中の料理が両サイドをクロスすることもあります。
両方のサイドで使用する食材があっても、二カ所に分けて保管する場所がないこともあるからです。
それには使用する食材の数が、年々増えていることが影響しています。

もちろん両サイドの負担が片寄らないように、食材の配置などは工夫しています。
今の時間はディナーの時間帯用のレイアウトになっています。
ディナーとランチでは売れ筋が大きく変わるので、ランチピーク前に一部食材の配置を変更してピークに備えますが、それまでは基本的にディナー用のレイアウトになっているはずです。
「武内君、食材の配置はディナー用のシフトになっているのかな?」
「そうですね、そのままになっていますよ」
武内君が、僕の内心を見透かすような笑顔で笑いました。

僕は、キッチンの食材レイアウトを頭の中で思い浮かべ、両サイドにどんな料理が振り分けられるかを考えました。
そして今はいっている団体が、どんな料理を注文するのかを予想してみました。
すでに、生ビールが客席に運ばれているのが視界の隅に入りました。
これから、ここを居酒屋代わりするつもりでしょうから、まず間違いなくサイドオーダー系の料理は入るでしょう。
そして、サラダ、サンドウィッチ、ピザ類も必ず注文するでしょう。
サラダは、オーダーされてすぐに出さなければならないので、サラダを担当するサイド(バーナー側)に入ると最初はきつくなります。
しかし、早い時間にサラダは出してしまうことができるので、立ち上がりさえ乗り切れば後半が楽になります。
逆にオーブンのある側にはいると、後半にグラタン、ピザ類が焼き上がってくるので、後半がきつくなります。
さらに、オーブン側は最終的に料理の盛りつけを担当するので、これも後半になって負担がかかります。
では、バーナー側が有利かというと、そうとも言えない面があります。
バーナー側は、スパゲティを炒めなければなりません。
さらにやっかいなのは、サンドウィッチ類が守備範囲に入ることです。
サンドウィッチは、手数のかかる料理で、しかもそれだけに集中しなければならない時間が長くなります。
オーブン物は、オーブンに入れてしまいさえすれば、あとは焼き上がるのを待つだけです。
サンドウィッチは、パンを焼いたり具材を切ったり、さらにそれらを挟み込んでカットする必要があります。
とにかく、手間がかかるのです。
おつまみ系のオーダーということで、サンドウィッチがテーブルごとに一つ、あるいはそれ以上入る可能性もあります。
サンドウィッチが同時に、6、7個入ればかなりのピンチとなります。
結局、バーナー側とオーブン側で、どちらが有利なのか?
僕は、そこで考えるのを止めて武内君に言いました。

  PART 22 につづく

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