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2006年8月14日 (月)

スーパー・アルバイター PART 16    深夜のドン 4

  PART 1から読むにはこちらへ

「深夜にプリパレをやっているのは、人件費削減の余波ですよ。本来の姿に戻したいなら人員配置の方を調整するのが先じゃないですか? 人件費の削減を優先するか、食材の鮮度を第一に考えるか、どちらかを選択すべきではないですか」
武内君は、僕に対して理路整然と自説を述べました。
その間も手は休みなく動き、流れるように調理は進んでいきます。
そして、10分もせずにすべての料理が完成しました。
僕は彼の話もさることながら、その手際の見事さに感心しました。
今、社員でもこれほど能力の高いクックは、なかなかいません。
僕だったらどうだろう?
悪い癖で、ついつい昔の自分と比べてライバル視してしまいました。
判定は、互角か、やや僕の方が上・・・ということにしておきます。
「人件費の方はね、予算があるから変更できないんだよ」
僕は武内君に言いました。

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前任の店長は、スケジュールに工夫を凝らし人件比率を下げて実績を作りました。
中型以上の店舗で人件費を削減できると、利益は大幅に増えます。前任店長は、その実績を踏み台にさらに上を目指して異動していきました。
次年度の予算は前年実績をベースに組まれるので、その年の予算はギリギリまで人件費を絞った数字になっていました。
そのギリギリの数字を基準として、悪化させれば評価ダウン、改善すれば評価アップとなります。
評価は数値化され、店長の場合ボーナスの額に直結します。
僕は人件費に関してはこれ以上の改善は難しいと思ったので、原価の方を重点的に見直すことにしました。
人件費は原状維持でいくことにしました。
ですから人件費については、原状維持が絶対死守の最低ラインなのです。
原価を改善しても、人件費が今より悪い数字になれば、評価は相殺されてしまいます。
そういう意味で、前任店長が優秀だと後を引き継ぐものは苦労します。
ある程度いい加減な店長の後に行った方が、数字の改善余地があって実績をあげやすいとも言えます。

数字に関してもう一つ言えば、年間の売り上げが1億?千万円を(あえて詳しい数字はひかえますが)下回る店は、数字を改善し利益を増やすことは非常に困難です。
こういう店に配属された店長は苦労します。
しかし、副店長から昇格した新任の店長が赴任するのは売り上げ規模が低い店であることが普通です。
新任店長にとってその店の売り上げが、僕の言う基準より上か下かによってその後の道が大きく変わります。
その店が運良く基準より上であれば、努力次第で実績をあげ、一歩一歩ステップアップしていくことが可能です。
しかし不幸にして基準以下の店に配属されると、努力してもそれがなかなか数字に表れずに苦労します。
ステップアップには倍の努力が必要でしょう。
ですから、一番最初にどの程度の規模の店に配属されるかは非常に重要です。
もうすぐ店長昇格をひかえている副店長のみなさん。
今が最も大事な時期です。
自分の能力をアピールし、少しでも売り上げの高い店に行かせてもらえるように全精力を傾けるべきです。
ここでつまずくと、負のスパイラルにはまってしまいなかなか抜け出せなくなるかもしれません。

  PART 17 につづく

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