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2006年8月の22件の記事

2006年8月22日 (火)

スーパー・アルバイター PART 18    深夜のドン 6

  PART 1から読むにはこちらへ

「店長ここを見てください」
武内君はそう言って、キッチンにある排水溝のフタをはずしました。
排水溝はキッチンの隅に6カ所ほどあるのですが、そのほとんどの場所に、ゴミや異物が落ちていました。
キッチンでの仕事で大切なのは衛生です。
しかし床に落としたものを拾わないで平気な感性では、まともな衛生管理ができるとは思えません。
昔話をするのはいやなんですが、僕が入社した頃はそういうことを厳しく教えられました。
昔はこうだったからと、今の人に同じことを強制する気持ちはさらさらないのですが、押さえておかなければならないことはあります。
「武内君、これは毎日こういう状態なの?」
「日によって違いますよ。その日シフトに入っている人間によって、全然違います」
「と言うと、誰が入っている時がひどいのかな」
武内君は少し考えてから、首を横に振りながら言いました。
「それは、店長が自分で確かめてくださいよ。僕は、告げ口みたいになるのはいやですから」
「分かったよ、武内君。でも僕は一つ決心したよ。解凍を深夜でやるかやらないかに関係なく、床の清掃はディナーの高校生にやらせることにする」
武内君が聞きました。
「それは、どうしてですか?」

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2006年8月21日 (月)

カーナビHDDの中身・・・

風邪をひいた影響が尾を引いて、なかなか調子が出ません。
書きかけの記事はいくつかあるのですが、集中力がなくなっているので完成できません。
火曜日の記事は何とか復活させて、「スーパー・アルバイターPART 18」を掲載します。
ということで今日は、全くネタがないので自分の恥をさらしてみましょう。
自分の車のナビのHDDに入っている音楽ファイルの、アーチスト名のリストを載せます。
まあ、誰も興味ないかもしれませんが、このリストを見て同じ趣味の人がいるでしょうか?

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2006年8月20日 (日)

ワンダー・スタッフ

金曜日は休みを取りました。
というか、これを実際に書いているのはまだ金曜の夜なんですが・・・
今年のお盆は業務応援による急なスケジュール変更等があり、予想外に苦しくなってしまったのですが何とか無事に終了しました。
途中不覚にも夏風邪をひいてしまい、体力的に厳しかったのですが、15日には昔のアルバイトの思いがけない応援で助けてもらいました。(8月18日の記事)
人のありがたみを感じました。
自分が一番苦しい時に助けてもらうとうれしいものです。

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2006年8月19日 (土)

スーパー・ヘルプ参上! PART 2

ヘルプの件に関して八木さんと話した後、しばらく事務処理をしてから帰宅しました。
そのころには、ひどい頭痛と悪寒に悩まされていました。
早々に薬を飲んで寝ました。
翌日起きると、鎮痛剤と風邪薬のおかげで多少ましにはなっていましたが、歩き出すと体がふらつきました。
この時期に体調を崩すとは、全くもって不覚です。
普段はもう少し早めに出勤するのですが、その日はとりあえず起きてから一度店に電話して、異常ないのを確かめたので11時半に出勤しました。
店に着くと朝一から働いている副店長が僕を迎えてくれました。
「店長、大丈夫ですか?」
「うん、薬を飲んで寝たからだいぶ良くなったよ」
嘘をつきました。
「本当ですか?」
副店長はそう言って、いたずらっぽい目でこちらを見ながら続けました。
「店長に、お客さんが来ていますよ。先ほどから裏でお待ちです」
「お客? いったい誰だい」
「まあ行ってみれば、分かりますよ」
まさか、僕の命令を無視して八木さんがこっちに来ているんじゃないだろうなと思いながらバックルームに行くと、そこには僕の出勤を待ちかねた人間が二人いました。

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2006年8月18日 (金)

スーパー・ヘルプ参上! PART 1

ファミレス(ファミリーレストラン)にとって上半期の大事なお盆商戦は終わりました。
売り上げ自体は、まあまあでしたが僕は体調を崩し大変でした。
先週末から様子がおかしかったのですが、肝心のお盆に入ってから風邪であることが判明したのです。
それでも、14日は薬を飲んで何とか持ちこたえました。
薬のせいで首から上の、分泌物がすべてストップしてしまい、喉は渇く、目は乾くで辛いものがありました。
14日の夜、他店ヘルプに行っている八木さんから電話がありました。
僕の声が、がらがらなのを聞いて八木さんは異変に気が付きました。
「店長、風邪ひいたんですか?」
「うん、ちょっと調子が悪いんだよ」
「その声は、ちょっと調子が悪いというレベルじゃないですよ。大丈夫なんですか。熱はあるんですか?」
「怖いので測ってない」
「何言ってるんですか。分かりました、明日はヘルプに行くのを止めて、店長の代わりにシフトに入りますよ」
「だめだ、それは絶対にできない。向こうは君が来ることをあてにしているんだから」
「そんなこと言ったって、こういう事態ですから、自分の店の方が大事じゃないですか。事情を話せば向こうも分かってくれますよ」
「それは、違うよ、八木君」

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2006年8月17日 (木)

夏風邪ひきました

お恥ずかしいことなのですが、夏風邪をひいてしまいました。
17日分の記事を書いている今日、8月16日は久しぶりの休日でしたが、一日中寝ていました。
最後の休みが7日だったので、8連チャンがやっと終わったわけです。
体調をくずすと、この業界は厳しいものがあります。
僕の場合スケジュールを作っている手前、休みたくても自らそれを乱すようなことは、なかなかできません。
まぁ、ぶっ倒れれば話は別ですけど・・・
15日は本当に、倒れる寸前までいきました。
ということで、

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2006年8月16日 (水)

スーパー・アルバイター PART 17    深夜のドン 5

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「ところで武内君、オーダーの合間を見てやる仕事は他に何があるのかな?」
武内君は少し考えてから口を開きました。
「そうですね、まず朝までにキッチンの床を洗剤を使って流します。これは、オーダーの切れた時でないと、水浸しのキッチンで料理しなければならなくなってしまいます。それから2台あるフライヤーを、1台ずつ止めて油を交換します。キッチン内での仕事は、そのぐらいだと思います」
「なるほど・・・」
「それから朝の5時頃洗い場に行って、たまった食器を全部流します」
「全部でどの位の時間かかるのかな?」
「床の洗浄に10分、フライヤーの油交換に20分、洗い場は日によって違いますけど40分ぐらいですかね」
これらの作業の合計で70分、彼の休憩が45分、合わせて115分ということです。
約2時間の時間が、彼には必要だということです。
これに加えて解凍作業も加えるとなると更に30分は、オーダーを離れる時間が必要になってきます。
確かに厳しいかもしれません。

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2006年8月15日 (火)

録画保存やめました・・・

最近お気に入りのTV番組に「結婚できない男」というドラマがあります。
このドラマは毎週録画して、必ず見ています。
録画に使うのはHDD/DVDレコーダーです。
僕は今年になって、HDD/DVDレコーダーを買い換えました。
それまで使っていたものは、HDD/DVDレコーダーの出始めに買ったものなのでHDの容量が少ないのが不満だったのです。
ファミレス(ファミリーレストラン)で働いていると、勤務時間が不規則なので、ドラマなどは録画しなければ毎回見ることができません。
テープの時代は、見たい番組がどこに入っているのか分からなくなることが、よくありました。
テープの残量の計算をまちがえて、途中で録画が切れてしまったりすることもありました。
これらのテープの欠点をすべて克服した画期的な製品だと感動して、HDD/DVDレコーダーを買ったのですが、HDはすぐにいっぱいになってしまいました。
買い換えたHDD/DVDレコーダーは、500GBの容量です。
さすがにこれだけあれば十分だろうと思っていたのですが、

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2006年8月14日 (月)

スーパー・アルバイター PART 16    深夜のドン 4

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「深夜にプリパレをやっているのは、人件費削減の余波ですよ。本来の姿に戻したいなら人員配置の方を調整するのが先じゃないですか? 人件費の削減を優先するか、食材の鮮度を第一に考えるか、どちらかを選択すべきではないですか」
武内君は、僕に対して理路整然と自説を述べました。
その間も手は休みなく動き、流れるように調理は進んでいきます。
そして、10分もせずにすべての料理が完成しました。
僕は彼の話もさることながら、その手際の見事さに感心しました。
今、社員でもこれほど能力の高いクックは、なかなかいません。
僕だったらどうだろう?
悪い癖で、ついつい昔の自分と比べてライバル視してしまいました。
判定は、互角か、やや僕の方が上・・・ということにしておきます。
「人件費の方はね、予算があるから変更できないんだよ」
僕は武内君に言いました。

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2006年8月13日 (日)

帰省ラッシュ

いよいよお盆の休みも本番です。
ニュースによると高速道路の渋滞も、激しい所があるようです。
世間の人はこれから休暇ですが、ファミレス(ファミリーレストラン)の従業員にとってはお正月、GWと並んで最も忙しい時期です。店長にとっては上半期の正念場といっていいでしょう。
この時期休みたいのは、アルバイトさんにとっても同じ事なので人員確保には苦労します。
特に今年は、

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2006年8月12日 (土)

スーパー・アルバイター PART 15    深夜のドン 3

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さらに武内君は続けました。
「日によって違いますけど、1時か遅くとも2時からは僕一人でキッチンを見ています。2時まで二人いる時は、それまでに食事休憩を30分取ります。でも1時から一人の時は、まさか来てすぐ休憩に行くわけにもいかないじゃないですか。だからそういう時は、一人になってから隙を見て食事に行くんです」
0時から8時までの8時間拘束のスケジュールの場合、30分の休憩と15分の休憩があり、合計45分の休憩時間となります。
彼はその休憩を入客の間隙を縫って取得しているというのです。
しかし、当然オーダーが入れば休憩中でも呼ばれることがあるでしょう。
一人でキッチンを見ている以上、仕方ありません。
「店長、誤解しないでほしいんですけど、スケジュールに不満があると言っているんじゃありません。前の店長の時に、納得ずくで引き受けたシフトですから。その分、高い評価給ももらっていますから文句は言えません。ただ、入客の合間を見てやらなければならない仕事をこれ以上増やされると、朝までにやらなければならない仕事が終わらないかもしれません」
「その点については、ランチ分のプリパレを前倒しで深夜にやっていたのをやめようと思う。その分時間的には余裕が出ると思うんだけど」
「店長、僕の言っていることと話が逆ですよ」

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2006年8月11日 (金)

事故と鰻と缶ビール PART 2

  PART 1 はこちら

手帳を見直した警察官は、となりにいた若い警官に懐中電灯を渡すと、こちらに向き直りました。

「ちょっと詳しく聞かせてください、それから免許証はありますか」
何だか話が変な方向に進みそうなので、先手を打って言いました
「一時間前に、店に来ていたお客さんなんですよ。斉藤さんです」「名前も知っているんですか。 よく来るお客さんなんですか?」「いや、今日初めて来られたお客さんです」
「初めてなのに、名前を知っているということですね」
警官は、ますます不審そうな顔をしました。

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2006年8月10日 (木)

事故と鰻と缶ビール PART 1

僕が、国道沿いにある店舗の副店長だったころのことです。
季節は夏の終わりのことでした。
深夜のファミレス(ファミリーレストラン)には、いろんな人がやって来ます。
僕が事務室で仕事をしていると、アルバイトの阿部君がノックをしました
「マネージャー、変な人が来てるんですけど、ちょっとお願いします」
古株アルバイトの阿部君、大学3年生。
少々あわてています。
酔っぱらいでも来たかと思ってホールに出て行くと、そこには真っ青な顔をした男が、立っていました。

「電話をしてもらえませんか?」
彼は、手を小刻みに震わせながら言いました。
電話を貸してほしいと言ったのかと、一瞬思ったけれど店には公衆電話もあります。
当時は、まだ携帯がそれほど普及していませんでした。
「どこに電話していいか、分からないんです」
彼は続けます。
「どういうことですか」
彼の言っていることを僕は、理解できませんでした。
「人を轢いちゃったんです、どうしたらいいですか」
「え?・・・」
状況がすぐにはのみこめませんでしたが、どうやら交通事故を起こしてしまったらしいと分かりました。
「それで、ケガの程度はどうなんですか?」
「怖くて見ていないんです、どうしたらいいですか」
「そんな、無責任な」
僕はジャケットを腕を通すと駐車場に出ました。

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2006年8月 9日 (水)

スーパー・アルバイター PART 14    深夜のドン 2

  PART 1から読むにはこちらへ

「店長、それは絶対無理です。深夜のキッチンは一人なんですよ。オーダーが入っても冷凍庫の中に入っていては気づきません」
深夜に解凍作業を持ってこようとした僕に、武内君は答えました。
「どうしても無理かな」
僕は聞き返しましたが、武内君の答えは冷たいものでした。
「深夜のスケジュールを考えてみてください。1時か2時までは二人いますから、どちらかが冷凍庫に行っていてもだいじょうぶです。でもそれ以降は一人ですから、冷凍庫に行ってしまうとオーダーが入っても分からないじゃないですか」
オーダーが入ると、キッチンのプリンターからチェックがプリントアウトされます。
その時に、電子音でオーダーが入ったことを知らせてくれるのですが、それほど大きな音ではありません。
分厚い扉に閉ざされた冷凍庫の中まで聞こえるようなものではありません。
「オーダーが入ったら、ホールの人間が冷凍庫まで知らせに行くようにしたらどうだろう」
「ホールもその時間は、いろいろバックに下がる仕事もありますから、表にいるのは一人の時間が多いですよ。そんなときは、冷凍庫まで知らせに来る余裕はないかもしれませんよ」
確かにそうです。
深夜の入客は少ないので、ホールに二人いても実際に接客に当たっているのは一人で、もう一人は他の仕事をしている場合が多いのです。
「仮に知らせに来てくれることができたとしても、やっぱり無理ですよ」
武内君は更に続けました。

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2006年8月 8日 (火)

フィンガー・トラップ

今日は大変でした。
高校生のアルバイト君が、手を切ってしまったのです。
最近のファミレス(ファミリーレストラン)では、野菜のプリパレ(前準備のこと)は機械を使うところが多くなっています。
そのため以前よりはケガをする確率は低くなっています。
とはいえ、包丁も使いますし、火も使いますので、ケガや火傷の危険は常につきまといます。
14時頃でしたが、高校生アルバイトの藤川君が店長室のドアをノックしました。
「店長、指を切ってしまいました」
藤川君はペーパータオルで包まれた指を握りしめています。
ペーパータオルは血を吸って赤く染まっていました。
「だいじょうぶか? どのくらい深く切ったの?」
「いやよく分からないんです、血がどんどん吹き出てくるので押さえているしかなくって・・・」
話を聞くと、切ったのは左手のひとさし指だということです。
食材を包丁でカットしている時に不注意で指を伸ばしてしまい、上から切り下ろしてしまったらしいのです。
仲間と話をしながら作業をしていて、包丁が何かにあたったのを感じて無意識に更に力を入れてしまったらしいのです。
その何かとは、藤川君の人差し指の爪でした。
包丁は藤川君の爪をざっくりと切り裂いて、肉まで達しました。
僕はシンクの前に藤川君を連れて行き、ペーパータオルを取ってみました。
根本を縛られた人差し指は血の気を失い白く変色して、爪の部分に、ぱっくりと深い傷口が開いていました。
「こりゃあ、病院に行かないとだめだな。藤川君、すぐに連れて行くから着替えて」
「店長、病院ってことは、縫うってことですか?」
「当たり前だろう、その傷は縫わないと無理だよ」
藤川君の顔が青くなりました。

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2006年8月 7日 (月)

海とバイクとコパトーン

毎日暑いですね!
僕自身は一日中、人工の空気に包まれています。
店ではもちろん空調が効いているし、行き帰りの車もエアコン全開です。
家でも、ずっとエアコンは動かしっぱなしなので、熱い空気に触れる時間はごくわずかです。
僕は暑さは嫌いですが、海は嫌いではありません。
しかし、この世界に入った頃から海には行かなくなりました。
忙しさと昼夜逆の生活に慣れた体には、夏の日差しは眩しすぎました。
僕にとって夏の海は、コパトーンの香りとともに遠い彼方の記憶の底に、置いてきてしまった憧れです。
泳ぐことはそれほど得意でなかった僕にとって、海の記憶の主役は太陽でした。
じりじりと照りつける太陽に体をさらし、ココナッツ風味の風に身をまかせていると時を忘れました。
コパトーンは、そんな僕を太陽から守ってくれました。
今のように、

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2006年8月 6日 (日)

ヘルプ! PART 3

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人員不足の店に応援に出された八木さんは、向こうのリーダーから、洗い場に行ってお皿やグラスを流してほしいと頼まれたそうです。
そのこと自体は、誰かがやらねばならないことだから全然かまわないと、八木さんは言っていました。
当面必要になりそうな食器を洗い終えた八木さんが、ホールの様子を見に戻ると、そこはパニック状態になっていたそうです。
席は満席で、ウェイティングが10組ほど。
空席はありますが、バッシング(席をかたづけること)が終わっていないために、お客さんを案内できない状態でした。
八木さんは、その店のリーダーに言ったそうです。
「大倉さん、どうしてもっと早く呼んでくれなかったんですか? 大変なことになっているじゃないですか」
「今行こうと思っていたんです。こっちはそれどころじゃなかったんです」
売り言葉に買い言葉で、リーダーの大倉さんの言葉もとげとげしいものになっていました。
「今呼びに行こうと思っていたって・・・ 遅すぎますよ」
八木さんは思わず声を荒げてしまったそうです。

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2006年8月 5日 (土)

スーパー・アルバイター PART 13    深夜のドン 1

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発注量を減らすことに始まった様々な問題は、ランチのキッチンの仕事にも影響を与えました。
まず、プリパレ(野菜などの前準備)の予定量を減らし、より鮮度の良いものを提供できるようにしました。
深夜に前倒しでやっていたプリパレも、朝の納品まで食材がないためできなくなり、プリパレしてから実際に使われるまでの時間が短くなりました。
その分ランチのキッチンの作業量は増え、時間的に厳しい状態になったことを考え、ランチの作業の一部を深夜にシフトさせることにしました。
それが解凍作業でした。
解凍作業は、マイナス20度の冷凍庫に30分近く入らなければならないため、負担が重くつらい作業です。
「深夜のメンバーは解凍についてなんて言ってましたか?」
堀田さんは心配して、僕に聞いてきました。
「いや、別に。快く引き受けてくれたよ」
そう言いましたが、そうすんなりとはいきませんでした。
マイナス20度の冷凍庫にはいる仕事なんて、誰も進んでやりたいはずはありません。

僕がそのことを深夜のキッチンの中心メンバーである武内君に話すために夜のシフトに入ったのは、堀田さんと話をする5日前のことでした。

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2006年8月 4日 (金)

ヘルプ! PART 2

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人員不足の他店を助けるため、応援を出すようにSV(スーパーバイザー)から依頼された僕は、SVご指名の八木さんにその件を話しました。
しかし、八木さんは他店にヘルプ(業務応援)に行くのはこりごりだと言って断ってきました。
「なぜ、ヘルプに行くのはいやなんだろう?」
慣れない他店に行って働くことは、気が進まないのは分かります。
ただ八木さんの場合、それだけではないようです。
「店長は私をお正月にも、その店にヘルプに出しましたよね? 前回行ったとき、私の役割分担は決まっていませんでした。店長は不在でリーダーが店を回していましたけれど、なんて言われたと思いますか?」
「さあ、分からないな」
「『じゃあ、取りあえずお皿を流してきて』、そう言われたんです」
八木さんの話はこうでした。
向こうの店のリーダーから言われて洗い場に行くと、そこは辺り一面汚れた皿やグラス類での入ったラックで埋め尽くされていたそうです。
洗い場専門の人間はいなくて、キッチンの方からも、ホールの方からも人員を割く余裕がなく、たまり放題になっていたらしいのです。
八木さんはキッチン以外なら何でもできるので、すぐに洗浄機を動かして洗い物を片づけ始めたそうです。
「誤解しないでほしいんですけど、私は洗い場に回されたのがいやだった訳じゃないんです」

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2006年8月 3日 (木)

スーパー・アルバイター PART 12    ランチの女王 4

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朝の3時にプリパレ(野菜類の前準備)をするのがまずいのなら、同じ理由で3時に解凍作業をするのもまずいのではないか?
堀田さんの疑問は、至極もっともです。
「店長は、朝3時にカットされた野菜を9時間後にランチタイムのお客さんが食べるのはおかしいと言われましたよね。解凍にも同じことが言えるんじゃないでしょうか」
「確かに、そうですね。いやそこまで堀田さんが気づくとは思いませんでした。でも、だいじょうぶです」
「どうするんですか?」
「冷凍庫から出してしまうから、食材が劣化するんですよ。だったら、ギリギリまで出さなければいいんです」
「何を言ってるんですか店長、お話が分かりません」
冷凍庫から食材を出してくるのが解凍ですから、冷凍庫から出さなければいいというのは意味が通りません。
実は僕はこの時、わざと分かりにくく表現したのです。
「堀田さん、解凍作業はどうやって進めますか?」
「まず解凍されている食材の残数を数えます。その時点で賞味期限切れのものは破棄します。そして、予定量と照らし合わせて足りない数量を冷凍庫から冷蔵庫に移動します」
食材には、24時間かけて解凍した後、賞味期限がプラス24時間のものや48時間のものなど違いがあります。
それを考慮して算出された予定量にそって、冷凍庫から食材を必要量だけ取り出して移動するのです。
解凍食材は、数十種類ありますから、マイナス20度の冷凍庫の中で、選び出してカウントするだけでも時間がかかり、つらい作業です。
「そこでなんですが、良いものを用意しました」
そういって僕はその場を離れると、店長室からプラスチック製のコンテナを二つ持ってきました。
大きさは60cm×40cmの高さが40cmあります。
「これが僕の秘密兵器です」

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2006年8月 2日 (水)

アルバイト採用面接に落ちない方法

アルバイトの採用面接に受かるコツはなんだと思いますか?
面接者はアルバイトの採用不採用を何で判断してるでしょうか。
多くのファミレス(ファミリーレストラン)で、アルバイトの採用不採用は店長に任されています。
面接は店長か副店長がすることになると思います。
しかし企業の採用活動とは違うので、面接に時間も手間もあまりかけられません。
30分程度の面接で全てを決めます。
どうしたら、採用してもらえるんでしょうか?

ところで、30分の面接で何が分かるのか?
実はたいしたことは、分かりません。
ただ、サービス業を長くやっていると、このアルバイトに向いている人と向いていない人が分かるようになってきます。
僕の場合ウェイトレスの採用は、自分が客として店に行ったとき、サービスしてほしいかどうかで決めます。
キッチンの採用なら、自分が一緒に働きたいかどうか(好みとはちょっと違う)です。
といっても、無理に笑顔を作ったり、まじめそうに見せたりする必要はないです。
かえって逆効果になる可能性が大ですので・・・
面接をある程度こなしてくると、そういうことは分かるようになってきますから。
という訳で、これに関してはあまり対策はできません。

そこで、質問に対する答えで落とされないようにするための対策です。

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2006年8月 1日 (火)

スーパー・アルバイター PART 11    ランチの女王 3

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「ランチの皆さんの負担を少し軽くして差し上げます」
僕は、不安そうな堀田さんに宣言しました。
「どういうことでしょうか?」
「堀田さん、プリパレの量を減らせば確かに途中で切れることもあるでしょう。深夜でやっていたプリパレがランチに回ってくれば負担が重くなるのも分かります。そこで、こうしましょう」
(プリパレとは野菜類の前準備のことです)
僕は、一呼吸置くと続けました。
「今まで、ランチ後14時頃にやっていた解凍作業を深夜に回しましょう。そうすれば、余裕ができるんではないですか?」
解凍作業というのは、冷凍食材を翌日の使用量に合わせて冷凍庫から冷蔵庫に移し、24時間かけて使用できるようにすることです。マイナス20度の冷凍庫の中に入って作業しなければならないので、負担の大きい仕事です。
「それは、困ります、店長」
「どうしてですか」
「自分たちの仕事が大変になったからといって、他のシフトに仕事を回すなんてできません。それぐらいなら自分たちでがんばります。もともと、深夜にプリパレをやってもらって助けてもらっていたのは、こちらなんですから」
「そういう考え方はやめませんか、堀田さん。同じ店で働く人間なんですから」
「そういうわけにはいきません」
堀田さんにしてみれば、こういう話の流れになっては自分たちの都合だけを通しているような感じになります。
彼女は仕事ができるだけに、プライドがあります。
僕の提案は、彼女のプライドをいたく刺激したようです。
しかし、ここは正念場です。
「堀田さん、一日の仕事の割り振りを決めるのは店長です。解凍作業は、ランチの人間の仕事なのではありません。店長がランチの仕事だと決めたから、ランチでやっているだけです。それを、僕が深夜に回すと言っているのだから、これには従っていただきたいです」
これを聞いて、堀田さんの顔が少々引きつりました。

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