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2006年7月14日 (金)

スーパー・アルバイター PART 1  孤高のリーダー 1

昨日、アルバイトからファミレス(ファミリーレストラン)の店長になった女子大生の話を書きました。
彼女は最初に会った時は、運動部員らしくきびきびとした動きが印象的なアルバイトでした。
仕事は速く、無駄もありませんでした。
忙しさにもへこたれない根性もありました。
しかし、はっきり言えば、作業能力は高いが、サービスは雑の一言でした。
動作と動作の間に、一呼吸入れるだけでお客さんに与える印象はずいぶんと変わってくるのですが、そんなことは彼女はまったく考えていませんでした。
これは、僕の前任店長の方針も色濃く影響していました。
ファミレス(ファミリーレストラン)として売上的には中規模以上の店舗でしたから、短期間に実績を上げるには人件費を削るのが最も近道です。
前任店長の方針は、少数精鋭主義でした。
多少の人員不足や不測の事態も、各人の能力で吸収してしまう。
強力なリーダーシップと、実行力についていけるものだけが残っていました。
その結果作業能力は高いが、個性のあるメンバーがそろっていました。
引き継ぐ側の店長とすれば、最もやりにくいケースの1つです。
リーダークラスは店ではなく、

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前任店長についているので、しばしば後任店長との間で衝突が起こります。
僕の場合は、それほど表立った衝突はありませんでした。
店の特殊性は分かっていたので、最初の2週間ほどは従業員とのコミュニケーションを取ることに、最も多くのエネルギーを注ぎ込んだからです。
ラッキーだったのは、新入社員の研修期間を自分の店で過ごした社員がたまたまその店に配属されていたことでした。
彼が、僕とアルバイトの架け橋になってくれました。
赴任して最初の2週間が過ぎ、全ての人間の個性を大まかながらも把握できたと安心しかけた頃でした。

大学の部活の合宿のため長期間休んでいた、矢口という女子大生のアルバイトが出勤してきました。
前任の店長から引き継いだ書類によると、ディナーから深夜にかけての時間帯のアルバイトの中では、最も能力が高いと評価されていました。
本来ならば、この矢口さんに対しても僕は注意深く接するべきだったのかもしれません。
他の従業員との関係がうまくいっていたので油断していたのだと思います。
矢口さんとの最初の会話は、ホールの食材や備品の配置に関してでした。
「店長、コーヒー豆の箱をホールに出してきたのはどうしてですか?」
この時に僕は、彼女の挑戦的な態度に気づくべきでした。
「コーヒー豆を、バックの倉庫とフロントのホールの2カ所に置くのは無駄だと思ったからそうしたんだけど・・・」
ファミリーレストランでは、1日に使用するコーヒー豆の量も大量です。
そのため、バックの倉庫に箱ごと保管して、必要に応じてホールに持ってくるという方法をとっていました。
これをホールの保管スペースを工夫して、在庫を全て表に持ってくるようにしたのです。
これは、コーヒー豆だけではなく、できうる限りの品目を保管場所が1カ所になるようにしました。
こうしておけば、なくなった時に補充するという作業がなくなります。
発注の時に在庫をカウントする時も、今まで2カ所の在庫を数えていたのが、1カ所ですむようになります。
「でも、全部の在庫を表に持ってくるのは無理じゃないですか?」矢口さんは訊いてきました。
「だいじょうぶ、発注の予定量を減らしたから十分スペースに収まると思うよ」
そう言って僕は矢口さんに、発注台帳を見せました。
矢口さんは、台帳をぱらぱらとめくって、書き込まれた予定量を確認していました。
「かなり、減らしましたね。これで品切れは起こしませんか」
この店ではアルバイトが発注もやっていたので、細かい調整を加える必要が無いように、それまで予定量は多めの数字にしてありました。
仕事を単純化して、誰もが行えるようにして構成し直すことは、それはそれで生産性を向上させるのに有効な手段だと思います。
しかし、在庫は確実に増えるので、それが僕はいやだったのです。
「今までの数字は、だいぶざっくりとしたものだったから、使用実績から実情に近い数字を出したので、品切れは起こさないと思う」僕は、そう説明しました。
しかし、その時僕は知らなかったのです。
今までの発注予定量は、前の店長から指示されて矢口さんが算出したものだということを・・・
さらに、変更してしまった保管場所のレイアウトも、使いやすいように工夫を加えながら矢口さんが中心になって決めたものだということを・・・
矢口さんにとって自分がいない2週間の間に色々変更されてしまって、面白いわけがなかったのです。

  PART 2 へつづく

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コメント

復活、おめでとうございます。只現実は、売り上げに人間関係・・・。ハードな日々はつづいちゃいますね。
話は変わりますが、今、僕のブログに遊びに来てくれている女の子がバイク好きらしく・・・。バイク中心のブログを始めたらしいんです。
http://niko.livedoor.biz/
お時間があればよってあげてください。
店長さんほどのバイクにかける思いはないかもしれませんが・・・。

投稿: 札幌ひとりくらしブログ | 2006年7月14日 (金) 20:56

札幌ひとりぐらしブログさん、コメントありがとうございます。
バイクのブログですか、今度訪問してみます。
バイクは、すでにリタイヤした身ですから、今では昔話ですが、密かに復活を計画しています。

投稿: ばーど | 2006年7月16日 (日) 00:24

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